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テレセールスの育成

テレマーケティングの要 「コールセンター」

昨今、コールセンターを設置する企業、コールセンターを外注する企業が増えています。コールセンターは、データベース化された顧客情報を元に、見込み客や顧客からの問い合わせ、クレームなどを一括して対応しています。また顧客情報を収集したり管理したりしています。

コールセンターが利用されるようになった大きなきっかけはIT技術の進歩、データベースマーケティングの発展だといえるでしょう。以前は、営業マン一人一人が顧客に関するあらゆる情報を手帳に記入していましたが、どうしても「忙しさにかまけているうちに再注文のタイミングを逃してしまった」など、個人では管理しきれないところがありました。

しかし、顧客情報を本社のコンピューターにデータベースとして構築し活用することで、管理の漏れをなくすことができたり、顧客一人一人に合わせたタイミングでぴったりのメッセージを送ることができるようになったのです。

ですから、 コールセンターは上記のようなOne to Oneマーケティング(顧客一人一人の特性に合わせたマーケティング)、CRM(Customer Relationship Marketing)を推進する上で、とても大切な役割を担っていると言えます。

かつては熟練した営業マンたちが手作業で行っていた既存顧客へのフォローアップをコールセンターが代わりに行うわけですから、 営業の機能を果たす拠点として活用が期待されています。 

テレオペレーターからテレセールスへ

コールセンターで働く人の質
資料提供 :Jプランニング・コンサルティング㈱

しかし、現在の日本のコールセンターの現状を見てみると、コールセンターの大半は主に「受け付けセンター」「カスタマーサポート」の機能だけしか果たしていません。

コールセンターにいる「テレオペレーター」や「テレコミュニケーター」達は、主に「住所変更」などの各種手続き、「資料請求」への対応、またクレーム処理などの問題処理にあたっています。

コールセンター自体が料金の安い地方地域にあることがほとんどですし、テレオペレーター・テレコミュニケーター達の大半が派遣社員やアルバイトで構成されていますので、どうしても教育に限界が生じます。

テレマーケティングは、どんなに立派な施設やシステムがあったとしても、最後は人間同士のコミュニケーションによって完結するものですが、現状ではマニュアルだけで対応できるレベルの業務しか行ってい ないところがほとんどです。

一方、アメリカは日本よりコールセンターの歴史は長く、コールセンターが果たしている役割はずっと高度です。アメリカのコールセンターは単なるカスタマーサポートの枠を越え、顧客獲得の「攻め」手段として戦略的に活用されているケースが多いのです。

アメリカのコールセンターは日本のように「大量の人員を確保する」というより、少数精鋭のテレセールスのプロが活躍しています。そこでは、単に問い合わせに「対応する」というレベルではなく、問い合わせの電話をきっかけにして巧みに再注文のセールストークを展開したり、十分に顧客の意向を理解した上で問題を解決した後、コンサルティングを行います。

日本で「電話の営業」というと、「受け手の事情を考慮しない一方的で迷惑な電話」という印象があまりにも強いですが、きちんとトレーニングを受けたテレセールスのプロはそのイメージとはまったく違う質の高いものです。 求人も「テレ・マーケティング」(いわゆるオペレーター業務)という求人より「テレセールス」という求人が圧倒的に多いのです。

テレマーケティングの先進国であるアメリカのコールセンターで活躍しているのは、テレオペレーターではなくテレセールスのマスターなのです。

インバウンドとアウトバウンド

コールセンターの業務は大きく分けて二つあります。一つはインバウンド(着信)業務と言い、顧客からかかってきた各種問い合わせ・クレームなどに対応する業務です。もう一つはアウトバウンド(発信)業務と言って、見込み客リストなどを元にコールセンター側から電話をして調査を行ったり、プレゼンテーションのためのアポイントとるなど販売促進活動を行います。

セールスを行う上でより重要なのは、後者のアウトバウンド業務です。

アポイントなしで顧客の訪問をすると非常に効率が悪いのですが、アポイントをとる作業にはかなりの時間がかかってしまいます。セールスプレゼンテーションの対象となる見込み客にコールセンターからアポイントを取ってくれれば、外回りのセールスパーソンが対面でのプレゼンテーションに専念できるからです。

この二つの業務を比較した場合、アウトバウンドセールスはインバウンドセールスよりずっと難易度が高いことがわかります。インバウンドコールが顧客に対して提供するのは基本的に「サービス」です。サービスを提供する人に必要なのは、まずコミュニケーション能力であり、問題解決力だといえるでしょう。

アウトバウンドコールが提供するのは「セールス」です。セールスはサービス以上に難しいです。サービスができないとセールスで業績を上げることはできません。アウトバウンドコールは、基本的なコミュニケーション能力に加えて、瞬時に人間関係を形成する能力、状況や相手の状況を察知する能力、顧客がまだ認識していない問題点を明らかにして端的に提案するコンサルティング能力なども求められるからです。

インバウンドコール・アウトバウンドコール
資料提供 :Jプランニング・コンサルティング㈱

優秀なテレセールス担当者を育成するための評価基準を設定

テレセールスの実力
資料提供 :Jプランニング・コンサルティング㈱

近年、コールセンターが使用している対応レベルの基準のひとつに「相談解決率」というものがあります。相談解決率は、顧客からの相談やクレームへの対応やサポートの質がどの程度かを測る指標であって、お客様に評価してもらったり、社内の第三者に評価してもらったり、自己評価によって把握しています。

では、テレセールスの場合はいかがでしょうか。どのような指標で評価すべきでしょうか。

もちろん単純に「アポイントを何件取った」という「数」で評価をすることもできますが、数だけではテレセールスの担当者の実力を測ることはかなり難しいです。

たとえばアポイントを一件取るとしても、「社名すら知らない」という顧客に電話をかけるのと、「よく知っている」という顧客に対して電話をするのでは難しさが違います。また「アポイントの確度」にも差があります。「時間ができたらあってあげてもいい」という「飛び込み営業よりはまし」というレベルのアポイントか、それとも「是非営業マンからプレゼンを聞いてみたい」という関心を持たせているアポイントなのか。両者の差が激しいことは、セールスを担当している人なら誰でも理解できることでしょう。

当協会が開発した指標ではテレセールス担当者がセールスを進展させた度合いを把握する指標「TSP=Tele Sales Progress」というものがあります。TSPは電話をかける顧客リストの質を1~5までに分類し、どの程度顧客に関心を抱かせることができたかという結果も5段階に分けて、どこまで顧客の関心度に変化を与えることができたかを見るものです。

ほとんど企業との関わりのなかった人が、「資料を送って欲しい」ということは、1から1への前進ですが、もし電話口でプレゼンをし、 クロージングまでできたら1から5への前進なので、担当者は「3」の変化を起こしたことになります。

平均して「2.3」以上の前進を遂げることができる人は、優秀なテレセールス担当者だといえるでしょう。

過剰にストレスを与えない

顧客の心理に敏感に対応できるテレセールス担当者は、反面対人ストレスをダイレクトに受ける傾向にあります。ですので、テレセールス担当者として良い人材を確保したければ、質の低い見込み客リストを使ってテレセールスをさせないでください。リストの質が悪いと過剰にストレスを感じ、離職につながります。1.7以下の顧客に対してセールスを行う場合、有能な人材であっても27人中23人が困難を感じています。(当協会調べ)

モチベーションを高める

「電話セールスのプロである」という自負心を持つためには、資格試験の活用が有効です。是非セールススキル検定2級への受検を推奨してください。

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